2010年 03月 13日
こんばんはです。高田です。 明後日についに人生2度目のTOEICを控え、勉強にも身が…入らない。 大丈夫、次は、次こそは600点越えてやるさー! さて、もう少しまとめブログ書くのは待っていようかと思っていましたが、気づけば今日で公演終了から一週間もたっていたのですね。 早いものです。 もう参加者のみんなは次の演劇、勉強へと歩を進め、うんこなまずもひとまずの終息を迎え、僕の生活もようやくモラトリアムな学生生活へ帰ってきました。 次が控えているといっても、やはり一つの作品を仕上げ、それを世に送り出した後の達成感と虚脱感は高田の中にぽっかりと大きな穴をあけてしまいました。 11月から活動を開始し、約4か月もの間、このメンバーで一つのものを仕上げた。 滅多に経験できない長期スパンの公演でした。 それでも、その間、稽古は楽しく、停滞することもなく進んで行きました。 今回この作品がこれだけの評価を得ているのも、このやりやすい稽古場があってのことでしょう。 これは一重に、我がまま奔放ガキンチョな演出に、最後までついてきてくださった役者勢のおかげです。 次々に代わる段取り、次々に増えていくセリフ、恐ろしい段取り数…我ながらおぞましいことをしたと思っています。 それを来る日も来る日も稽古に参加し、体力の限りを尽くして稽古に励んでくれた役者たち。 このいたらぬ演出家の頭の中の夢物語が、現実のものにできた。役者の方々には大感謝です。 「もののけ姫」をする。 当初僕と座長の中でそれは、自分達が表現するための媒体にすぎませんでした。 「どうせならだれでも知っているような名作を」 … 本当にそれでいいのか?この芝居を作り始めて、2か月ほどがすぎたころのことです。 はたして、 「自分達がやりたいことのためにもののけ姫をする」 のと 「もののけ姫を演じる中で、自分達の可能性を模索する」 のの、どちらが「もののけ姫」を「もののけ姫」にできるのか。 どちらが、本当にお客様を感動させることができるのか? ただのパロディで終わらせていいのか、一つの作品として昇華させるべきなのか。 演出をするうえで、そして、その後に起こる様々な事件に際して、それを何度も考えさせられることになりました。 「うんこなまず」の「もののけ姫」とは何なのか? 何が「もののけ姫」なのか? 何をどうして演劇なのか? 結果、僕は演出として、役者として、一人のジブリ好きとして、よりいっそうの「ものののけ姫」、宮崎駿への尊敬の念を持つことにしました。 今回ばかりは、どこにも甘えるわけにはいかない。 「もののけ姫」から逃げてはいけない。安易なものに逃げてはいけない。 妥協してはいけない。 なぜならそれが愛してやまないジブリの「もののけ姫」なのだから。 少しでも力を緩めてしまえば、誰からも評価されない、ただの自己満足のものになってしまう。 だからこそ、自分の人生の土台を作ってくれた「ジブリ」だからこそ、感謝を持って。 そして、ジブリによって育てられた21年間の答えとして、この「もののけ姫」を完成させようじゃないか。 という思いの元に、今回僕は演出をさせていただきました。 その分、オリジナル脚本をやるときよりも思いいれは深く、悪く言えば僕のエゴイズムが最も色濃く出てしまったのではないかと思います。 それが自分の首を絞めていき、自分を追い込んでいったのは確か。 しかし、それでも最後まで立っていられたのは、そのエゴエゴした演出を、最後まで支えてくれたみんながいたからなんですね。 この、うんこなまずで、13人の役者達で一緒に楽しく芝居を作れたから、ここまで来れた。 自分がエゴエゴした分、一緒に物を作ることの大切さ、仲間の大切さを強く再確認させられました。 役者、スタッフのみんないろいろ申し訳なかった。そしてありがとう。 正規のサークル活動とは違い、気の合う仲間がそろい、今回僕はあらゆるしがらみから解放されて演出をすることができ、それを楽しむことができました。 やりたいことを、初めてやりたいようにできたように思います。 自らの限界と、そして、演劇の限界、それをよく理解できました。 そしてそれは、一人の手では突破できなくても、一緒にやってくれる仲間がいれば、簡単に突破できる。なんか臭いけどそれにも改めて気付かされました。 うんこなまずに限界はない。演劇に限界はない。 うんこなまずのみんなの「力」が、その限界を突破させてくれたのだ。 うんこなまずは「力」だ。「力」の表現だ。「力」で、「作品」を表現しきる、それがうんこなまずだ。 そうだよな?座長? 演劇とは、その物語を作っていく過程を、お客さんと同じ時間軸で共有できる、唯一のメディアだと思います。 出来上がったものをお客さんが見るのではなく、出来上がっていく様を、お客さんに見てもらう。 他の様々な芸術と演劇が張り合うのなら、間違いなくそこでしょう。 それを、惜しみなく表現できる集団、それがうんこなまずであってほしいと思います。 この後、僕はぺーさん`s13に出演します。 その後の予定は今のところありません。 というよりも、今まで芝居に注いできたその熱意を、今度は勉強に注がなければならないときが来たのです。 そう、研究室配属。大学生の本文を果たすために。 将来、自分がやりたいことを確認するために。一度演劇から離れなければなりません。 もしかすれば、今回が僕の演出する芝居の最後かもしれません。 さびしいですが、それでも構わないと思います。 僕は最後に、うんこなまずで、アサバと、ショーコちゃんと、めぃめぃと、ネドベドと、バイクと、アユと、瞳姉さんと、たっちゃんと、ぺーさんと、FSKさんと、JOE君と、そして、俺の大好きな、最も尊敬するハンザワと一緒に芝居を作ることができた。 それだけで満足です。 本当に、本当に、一緒に芝居をしてくれてアリがとう。 一緒に「もののけ姫」を作ってくれてありがとう。 最後に美味しい酒が飲めて、ありがとう。 自分の新しい可能性を模索しながら、そしてこの後の人生をもう一度しっかり見据えながら。 僕の中で、うんこなまず「もののけ姫」を締めくくりたいと思います。 最後になりましたが、ご来場いただいたお客様、本番当日は、お寒い中ご来場いただき誠にありがとうございました。 少しでも、うんこなまずが、お客様の中に何かを残すことができたのなら幸いです。 あぁ、よくわからんまとめになっちゃったな。ごめんちゃい。
by unkonamazu
| 2010-03-13 03:18
|
アバウト
カレンダー
劇団うんこなまず
<過去公演>
2010年3月 うんこけらおとし公演 『もののけ姫』 at 大阪大学学生会館二階大集会室 2011年10月 せかんどうんぱくと公演 『さだだだ。』 at ロクソドンタブラック 2012年1月 三本のうん公演 『いぬのさんぽ』 at 一心寺シアター倶楽 2013年1月 May the 4th unko with you うん公演 『明日放る』 at AManTo天然芸術研究所 2013年7月 unKoの限り業5Go!公演 『ラブなま』 at 梅田カラビンカ 2013年11月 赤子vsTEAM井上大輔 『tango@はじめて』 at かつおの遊び場 2014年3月 Unko-Ga-Muri6ri公演 『tango@bye-bye』 at CafeSlowOsaka 2014年8月 ☆seven colors rainbounko☆ 『としくんとリボルバー』 at OVAL THEATER 2015年3月 unkonamazu 8th 『fly me to the xxx.』 at B:SQUARE 2015年12月 unkonamazu 09 『フォアグラ』 at イロリムラプチホール 2016年2月 大大阪舞台博覧会 『タンバリンが赤い』 at 芸術創造館 2016年7月 Qbic!!社会人劇団短編上演フェスティバル 『karaoke』 at in→dependent theatre 1st @unkonamazu
最新の記事
以前の記事
2016年 12月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 10月 2010年 08月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||